Noweed

大麻経験者が大麻の危険性を伝えるブログ

大麻は依存性が高くてやめられない

大麻はタバコに比べて依存性が低いので安全」という主張を時折見かけますが、私はそう思いません。

大麻は精神的な依存性が高く、入手障壁が低いため常用に陥りやすく、結果として今の社会生活を維持することが困難になりやすいと私は考えます。

自身の体験を踏まえた大麻のネガティブ面は以下に記しましたが、依存性という観点で改めて見解を述べたいと思います。

utagenoato.hatenablog.com

大麻の身体依存

薬物の依存性には「身体依存」と「精神依存」があります。
私個人の経験に基づいて言えば、大麻に関して身体的な依存性が高いと思う点はありませんでした。

薬物に対する身体依存の表れとして、禁断症状や離脱症状が存在します。
これらは、薬が切れた際に生じます。
例えば、アルコール中毒者の手の震えや、オピオイド等ヘロイン中毒者の苦しみが知られていると思います。
大麻は、アルコールやヘロイン等のハードドラッグに比べると身体依存性は低いと言われています。
私自身大麻を常用していましたが、大麻が切れたからといって、なんらかの離脱症状の経験はありませんでした。

その一方、大麻は精神依存が強く、危険と捉えています。

大麻の精神依存

ここでは、大麻経験者として、私個人の経験に基づく見解を記したいと思います。

話は少し逸れますが、薬物に関する科学的データを確認したい場合は、医療研究者や製薬会社のサイトを参考にされるのがよいと思います。医学的見地でフラットに記されています。
言うまでもありませんが、厚労省自治体の情報サイトは薬物禁止の啓蒙が目的となるため、デメリットに関する定性的で情緒な表現がメインとなっています。
一方、推進派のサイトは良い面の話しか載っていません。

話を戻します。

大麻は、精神依存を形成しうるに十分な多幸感を一度の経験で与えてくれます。

大麻の与える多幸感はハードドラッグ(未経験なので推測ですが)ほどではないにしろ、私にとっては十分過ぎるものであり、一度経験したら忘れられないものとなり、また経験したいと強く思うものでした。

大麻の利用による精神依存の流れは次のとおりです。

  1. 大麻の利用により、これまでにない多幸感を経験する
  2. 他の薬物に比べて大麻の入手障壁は低いため、再び経験しようとする
  3. 多幸感を得るために使用を重ねる
  4. 大麻使用時の多幸感に満ちた状態が、その人の人格において主役となっていく
  5. 一方、未使用時は相対的に精神状態が沈んだものとなっていく
  6. その結果、社会的な活動や関わりが面倒になり無気力状態が進行していく
  7. 「シラフの沈んだ気分の日常ではなく、大麻による多幸感に満ちた世界に早く戻りたい。大麻使用時の精神状態こそが自分の主体。」と考えるようになる

最終的には、いわゆる人格が薬物に支配された人間となります。
完全な精神依存状態です。

厚労省のサイトに書いてあるような、薬物利用による安直で胡散臭いPDCA図みたいなこと言ってんじゃないよ」と思われるかもしれませんが、薬物に手を出したら人生終わり的なボンチ絵は嘘ではなく、大枠では事実なのです。

勿論、このような依存に陥らないケースもありますが、自分は大丈夫というのは正常性バイアスでしかなく、大多数はダメになります。

薬物と手軽な付き合いなどない

最初は、パーティードラッグ的な位置付けで、ちょっとしたリクリエーションとして楽しめばいいと、誰しも思うかもしれません。
しかしながら、薬物の魅力は、人間の意志を遥かに凌駕するものです。

薬物汚染が深刻な米国&ハードドラッグの例になりますが、フィラデルフィアのゾンビ状態の人々も、オピオイド中毒の人も、そうなりたくてなっているわけではありません。
薬物の与える多幸感に勝ちうる意志はなかなか存在しません。

大麻はソフトドラッグだから大丈夫と思うのは非常に危険です。
自身の経験に戻りますが、大麻であっても薬物中心の生活に陥ってしまいます。

大麻で得られる多幸感はすばらしいものだと今でも思いますが、ハードドラッグに比べて入手障壁が低い分、常習に陥りやすいです。
そして「人格破壊」とまではいかなくとも、「使用時の精神状態の正当化」、「未使用時の相対的な無気力感」、「それに伴う社会性の低下」へと続き、それまでの社会生活の継続を困難にしていきます。

仮に、欧州などに存在するヒッピーコミューンで自営的で気ままな生活スタイルを送るのであれば大麻との両立は可能と思います。
しかし、日本の社会システムの中ですでに何らかの社会的役割を担っている我々にとって、大麻の使用はその維持を困難とするものになります。

既定の社会生活を送る人にとって、大麻に手を出してマイナス面よりプラス面が勝ることはありません。
自分は大丈夫、薬物と気軽な付き合いが成立すると思ってはいけません。

「ダメ絶対」なんて、大麻の素晴らしさを知らない輩が盲信的に言っているだけのあまちゃんな標語と思っていましたが、大麻であっても中毒レベルまで経験してみると、「やっぱり薬物には絶対手を出してはダメだな」と本気で思うようになります。

皆さんは安易な気持ちで大麻に手を出さないように気をつけてくださいね。